うらかわさんの遊戯王ブログ

うらかわさん@takoyakimisoがたまに遊戯王のことを書くよ

期待値から考えるEMEm構築と解説

 

 期待値から考えるEMEm構築と解説

 

もくじ
1.導入
2.期待値
3.メインデッキ
4.サイドデッキ
5.まとめ

 

 

1.導入 

1-1.はじめに
 今期は圧倒的な先行ゲーです。しかし、せっかく先行をとっても事故で動けなくて負け・・・という人をたくさん見てきています。事故を減らす構築を作るため少しでも参考になればと自分の構築の際の考えを伝えることにしました。あくまでこういった考え方もあるよという趣旨であることをご理解ください。

1-2.誰?
 私の知名度は底辺で、こういうのは有名な方でないと説得力に欠けると思いますので、せめて今期の成績で説得力を増したいと思います。

秋田CSmini5位 M2CS2位 ガッチャCSR2位 ヒノキ杯2位 CS通算21-5。全て個人です。

運にも恵まれ、今期出たCSすべてで入賞することができました。2位コレクターですね()

  

2.期待値

2-1.期待値とは 

期待値とは物事に対する期待の度合いです。
http://tocage.jp/blog/8278/1342685806.html
↑こちらにわかりやすく書かれていますので一読ください(無断リンクごめんなさい)。
簡単に言えば、手札に特定のカードを引く枚数の平均のことです。今回は初手5枚に対する初動の期待値を考えます。

 

2-2.現在の遊戯王において 

 先ほど紹介した記事の期待値は先行ドローありの時代のものでしたので、現在の遊戯王では後攻時に使うことができます。具体的に言えば相手の展開をまくれるカード(ブラホ、ライボル、羽箒など)は6.7枚以上入れることで1枚引くことができます*1 。前環境のダークロウプトレを突破するのによく使われていました。

 先行時はこの「カードを引く枚数」が5枚になっているので、X÷40×5=1⇒X=8より、8枚入れることで先攻時における期待値が1になります

ちなみに、この8枚はサイド後の手札誘発の目安にもなります。ヴェーラー、うさぎ、タイフーン、Gを計8枚入れることでやっと期待値が1になるので、EMEmの先攻展開どうしても止められない・・・と嘆いている人は誘発が計8枚入っているか確認してから嘆いてください。なお、1枚の誘発でEMEmが止まるかはまた別の話なのであしからず()

 

 

3.メインデッキ

 

3-1.今回の構築
まずは今回使用した構築を。

【遊戯王】デッキレシピ:2位 / EMEm / うらかわさん - ガッチャCS R -11月ランキング戦-|イザジン

【メイン40枚】

モンスター32枚
EMドクロバット・ジョーカー3
EMペンデュラム・マジシャン3
EMモンキーボード3
EMリザードロー2
EMギタートル1
EMパートナーガ1
Emヒグルミ3
Emダメージ・ジャグラー3
Emトリック・クラウン1
Emハットトリッカー1
Emミラー・コンダクター1
竜剣士ラスターP3
ジゴバイト2
デーモン・イーター1
BF-精鋭のゼピュロス1
グローアップ・バルブ1
エフェクト・ヴェーラー2

魔法7枚
揺れる眼差し3
おろかな埋葬1
ツインツイスター3

罠1枚
狡猾な落とし穴1

【エクストラ15枚】
ナチュル・ビースト
爆竜剣士イグニスターP
No.16 色の支配者ショック・ルーラー
Emトラピーズ・マジシャン
キングレムリン
鳥銃士カステル
牙狼 ダイヤウルフ
励輝士 ヴェルズビュート
ラヴァルバル・チェイン
深淵に潜む者
No.39 希望皇ホープ
SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング
外神ナイアルラ
外神アザトート
フレシアの蟲惑魔

【サイドデッキ15枚】
No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド1
増殖するG3
幽鬼うさぎ3
ハーピィの羽根帚1
サイクロン2
強制脱出装置2
タイフーン3

 

今回私がガッチャCSRとヒノキ杯で使用した構築になります。40枚、竜呼神なし構築ですね。盤面の目標はルーラーorナチュビ+フレシアです。神はナチュビ+神もナチュビ+フレシアも硬さ的には変わらないと思い抜けました*2

竜呼はかなり悩みましたが、ミラー時の後攻時の弱さがネックになり抜けました。2日間でサイコロ3-10だったので竜呼ではなくてよかったと本当に思っています。

どのようにこのデッキを構築していったのか見ていきましょう。

 

3-2.EMEmの初動
 先ほどの目標盤面であるルーラーorナチュビ+フレシアを作るには、基本的にペンマジをP召喚する必要があります。ペンマジでエクストラにリソース溜めないと返されたらもう攻め手ないですしね。

 ペンマジをP召喚するには大きく分けて5つあります。

 

① ペンマジ+上下スケール

② EMモンスター(ドクバorモンキー含む)×2

③ ドクバorモンキー+ジゴバイト

④ ペンマジorドクバ+ラスター

④´モンキー+ラスター+スケール3

⑤ 眼差し+ドクバorペンマジ+Pモンスター

 EMモンスターが都合よくからまない限り、基本的にPモンスターが3枚初手にほしいことになります。2枚だとスケール合わないこともあり怪しいですね。

 

3-3.Pモンスター
 初手に3枚のPモンスターがほしいということで40枚デッキの場合Pモンスターは24枚必要になります。

 個人的にEMEmで確定だと思っている枠は、EMドクバ、ペンマジ、モンキー3枚ずつ、上スケール3枚、Emヒグルミ3、ミラコン1、ラスター3の計19枚です。

ここから考えるとあと5枚必要になります。おろかな埋葬ジャグラーを落とすことで、使い魔はグレムリンやチェインになることでPモンスターをサーチできるので、Pモンスター枠として扱います。

残り1枚は迷いましたが、ラスター+おろ埋を用いた先攻展開や、彼岸のベアト突破、帝の魔人突破に使用可能なパートナーガにしました。久しぶりに入れてみましたが、かなり使い勝手が良かったです。

 

3-4.残りの16枚の振り分け
 40枚のうちPモンスター24枚が決まりました。残り16枚、つまり初手5枚のうちの残り2枚をどのようにするかです。Pモンスターが3枚あれば動けるのですから、後の2枚は妨害するカードでもいいわけです。

しかし、これでは妨害カードが3枚来てしまったとき、ほとんど動けないことになってしまいます。よって1枚は展開を補助できる位置づけのカード、もう1枚を展開にかかわらないカードにしました。

するとデッキの枠は、Pモンスター枠24枚、展開補助枠8枚、展開にかかわらない枠8枚となりました

 

3-5.展開を補助できるカード枠
 ここでいう展開を補助できるカードとは、ある条件で展開の初動になりうるカードをさします。実際のカードとしては、クラウン、トリッカー、ジャグラー3、眼差し3です。前者のモンスターは使い魔がいるときや、スケールがそろっているときに展開カードになりますし、後者はPモンスターが2枚あるときに展開カードになります。眼差しケアできて、最強の展開パターンにつながるヒグルミをサーチできるジャグラーは3枚確定です。BPに入ることで後攻時に展開を返すカードにもなります。

 

3-6.展開にかかわらないカード枠
 いわゆる妨害カード、引いてはいけないカードですね。EMEmにおいて最も構築に違いが出るのがここではないでしょうか。ここが多すぎて、動けなくなっている人を多く見ます。

EMEmに限った話ではなく、帝や彼岸などすべてのデッキにおいてこの枠を多くとりすぎている人がいると思うので、初手に何枚ほしいかの期待値とともに一度見直してみることをお勧めします

 この枠にEMEm必須カードであるゼピュとバルブを入れて残り6枚。フレシアのために狡猾を入れて残り5枚。残りのカード候補としては、神、ツイツイ、時空、誘発があげられます。

東北は彼岸が多く、メタビ寄りのデッキもいると考えツイツイ3枚*3 。神はフレシアで十分であるし、時空も狡猾で足りると思っていたので残り2枠は誘発に充てることに*4

 

3-7.手札誘発
 メインから2枚入れる手札誘発を考えます。誘発で重視するのはミラー時の3点。

A.展開を返せる範囲で止めること
B.リソースを溜めこませないこと
C.後引きでも使えること

(1) ヴェーラー
 もっとも無難で、ABCを満たしている。ミラー以外も見れ、打つ場所も多い。

a.ドクバに打つ→モンキーやペンマジ所持の裏目があるが、完全に止まることがある。リソースも溜めこまれない。

b.ペンマジに打つ→リソースを切らせる。しかし、ナチュビかルーラーまで行くので、返すのが大変。

⇒お願いしながらドクバに打つのが無難そう。

(2) 増殖するG
 何枚引こうが誘発2枚では止められない。ナチュビ神されたらおしまい。 

(3) 飛翔するG
Aは満たすが、ペンマジ通すことになり後攻ターンに後ろを剥がしつつ展開できないと次ターンドクバから動かれておしまい。竜呼流行っているのもマイナス。

 (4) タイフーン
 モンキーからんだ展開ならABCすべて満たす。上スケール割った後さらに展開されるのは割り切れる。上下スケール揃えられたとき迷うか?永続見れるのも○だが、フレシアとかみ合わなさがなんとも・・・。

 (5) うさぎ
 EMEm見るならタイフーンの劣化といった印象。ナチュビにも打てるが、そもそもナチュビが出ているまで展開されている時点でダメ。

 (6)ドロバ
 対EMEm最終兵器。絶対止まるため、Aは満たすがBCが全く満たせない。後攻ターンで展開できないと結局展開されてしまい、なんとも・・・。

 

   以上より、2枚の誘発ならヴェーラーを入れることになりました。

 

3-8.後攻時
 これで40枚できたのですが、ここで後攻時のことを考えてみます。先攻が取れる前提で組んでいる人も多く、その分パワーが高くてそれも好きなのですが、私は後攻のこともある程度までは考えて構築すべきだと思っています。

誘発は2枚(ジャグラー含めれば5枚)と初手5枚時の期待値8枚に及びませんが、後攻時は6.7枚盤面を返せるカードが入っていればよいです。SSできる使い魔3枚と、トリッカー、BPで捨ててトリッカーサーチできるジャグラー3枚の7枚が入っています。

ビュートしても完全に返すことはできないかもしれませんが、スケールの邪魔してワンチャンは生まれるはずです。少なくとも展開されるのを見て、はいおわりということは少なくなるでしょう。

 

 

 

4.サイドデッキ

 

4-1.作り方
 サイドデッキは好みの部分がかなり大きいので、参考までに。私がサイドデッキを作るとき、まずはメインから抜くカードを以下の順番で考えます。

ⅰ全く効果がないカード
ⅱ効果はなくはないが薄いカード
ⅲ効果はあるが、他のほうが強いカード
ⅳ効果はあるが、枠の関係で抜くカード

特に相手の先攻展開を捲らなればいけない後攻時を意識しています。実際に彼岸を例に挙げながら説明します。

 

4-2.サイドデッキの枠
 彼岸とのサイチェンで抜けそうなのは、ⅰよりバルブ、ⅱより眼差し、ⅲよりヴェーラーですね。ⅳは枠が足りなくなったら考えればいいです。ここで彼岸は6枚のチェンジをすることになりました。これを環境デッキ(今ならEMEm、彼岸、帝)分やり、枠が15枚より多ければサイドカードを共通で使えるものにして15枚に収めます。各デッキに何を入れるべきかはそれこそ好みなので、各自で強いと思ったものをお入れください(結果を残している人たちのサイドは要チェックです!)。

 

4-3.彼岸
後攻時
 Out バルブ 眼差し3 ヴェーラー2 ナチュビ
 In 羽箒 サイクロン2 増G3 ジャイハン

先攻時
 Out バルブ ヴェーラー2    ナチュビ
 In 羽箒 サイクロン2   ジャイハン

プランとしてはバックをひたすら割って、Pを通していく形になります。バックさえ剥がせれば彼岸の妨害はターン1のファーファのみですので、深淵やアザトートでどうにでもなります。

先攻時にGが入っていないのは、うさぎやタイフーンをケアするために眼差しを残したためです。ここはサイクとGを交換でもいいかもしれません。

 

4-4.EMEm
後攻時
 Out ナーガ バルブ ゼピュロス モンキー ツイツイ3 おろか ナチュビ
 In うさぎ3 タイフーン3 脱出2 ジャイハン

先攻時
 Out ナーガ ツイツイ 
 In 脱出2

後攻時のプランとしては相手に展開させないように、動けなくなる誘発を6枚積みました。ヴェーラーと合わせて8枚誘発を構えられるので、期待値は1になります。

抜いたカードは魔法と、相手の展開を返すのに役に立たないものです。モンキーは枚数合わせになります。脱出はミラーで強いと言われていて試してみましたが、それほど強い印象はなかったです。

先攻時にナーガを抜くのはミスでした。ヒノキ杯決勝で、脱出がナーガだったら眼差しからめてかなり強い動きができたので、やはり展開に関するカードは先攻時は抜いてはいけませんね。

 

4-5.帝
Out 眼差し3 フレシア
In 羽箒 脱出2 ジャイハン

帝は領域をひたすら割るプランだったのですが、魔人で詰むことが多かったので脱出も入れるようにしました。先攻展開時に、ナチュビフレシアだと、下級から動かれて上級出てくるのでジャイハン入れました。ジャイハンがナチュビ抜くデッキの時についでに入れれるのでちょうどよかったです(使ったとは言ってない)。

帝相手に抜くカードが眼差しくらいしかないので、だれかこれ抜けるんじゃね?というものあったら教えてください()


※エクストラは使う順番に15枚つっこんだので、省きます。

 

5.まとめ

長々と書きましたが、ここで言いたいことは3つです。

1. 私は期待値を重きにおいてデッキ構築しているので、みなさんもぜひ!

2. サイチェンに困ってる人は抜くカードから考えてみよう!

3. サイチェン後に妨害札入れすぎて動けなくなることのないようにサイチェン後の期待値もチェックしてみよう!

 

読んでくださったみなさまの考え方が1つでも増えたら嬉しいです。


うらかわさん@takoyakimiso

 

*1:X÷40×6=1

*2:ナチュビフレシアで勝てるか

※ビュートケアのために2体並んだ時点で狡猾打つものとする。ヒグルミorジャグラー+使い魔orトリッカー×2、この3枚で突破されるが、残り手札は3枚。展開カード3枚しっかりかみ合わなければ動けない。⇒だいたい大丈夫。

*3:実際にガッチャCSRにおいて彼岸はEMEmより1人少ないだけでほぼ同数だった。

*4:CS後に時空入れることを決意。相手の先攻展開をフレシアで返したのちに、そのまま次ターンの妨害ができる。自分の展開時のことしか考えてなかった 。